年が明け、早いものでもう2月になりました。 国会も始まり政治の世界では今、来年度の予算をどうするべきか その中でも毎年増え続けている社会保障費をどうするのか?が焦点の一つです。
なぜ社会保障が焦点に?
①予算に占める割合が大きいから。 ②人の生活に直結する大切な問題だから。
(例)貧困問題、生活保護制度、障害のある人への人権や差別の問題、年金問題など、、、その他たくさん。
この社会保障費、地方自治体でいうと「民生費」になります。 秦野市でも他市同様、民生費は増え続けており、現在その額は17年前と比べると約2倍。
H29年度(2017年度)決算一般会計によると 歳入(収入)522億円 歳出(支出)494億円のうち民生費は214億円。
歳出全体の43.3%を民生費が占める状況です。
この少子高齢化の時代に財源が限られているのはわかっている。 しかし、本当に予算がないのか?といえば決してそうではない。僕が提案したい政策(この話はいずれまた)など全体の予算で言ったらほんのわずかなものでしかないのではないか?
例えば秦野市は2013年度からの2018年度までの6年間でカルチャーパーク再整備、ミライエはだの、名水はだの富士見の湯、鶴巻温泉南口周辺整備、秦野駅南部(今泉)土地区画整理事業、秦野自転車駐車場整備など積立金を取崩してハード面での投資を中心に行ってきました。
積立金取崩し総額(2013年度から2018年度の6年間で)は約74億円。積立金はその性格上、使用する用途が決められておらず、その時の裁量で使うことができ、予算編成権を持つ首長の政策的パフォーマンスに利用されやすい。
僕がここで言いたいのは これまでの開発至上主義的な「土木」中心の投資から「環境」、「福祉」、「教育」への投資にいかに「ギア・チェンジ」していけるのかがこれからの日本政治のカギになるということです。
財源は限られているからこそ、その使い道は精査しなければならない。大切なのはそれぞれの事業に対しての事後評価(反省会)を「お茶を濁す」だけではなくきちんと行うこと。
話を戻します。
「お金がない」「財政が厳しい」という理由の一つによくこの民生費の増加が挙げられます。
下記に添付した資料(単位:千円)をご覧ください。
(青)民生費
(赤)それに占める一般財源(財源の使途が特定されず、自由に使えるお金)
の割合を示したものです。
この図から言えることは、この17年間で民生費の増額分は青の伸び(約110億円増)だとしても一般財源の増額分は赤の伸び(約39億円増)だということです。
民生費は生活保護や児童手当のように国庫支出金といわれる国からの補助金で大部分を賄っているのが現状です。
「少子高齢化による人口減で歳入は毎年減り続け、民生費は増え続ける一方なので財政状況は大変厳しい状況でございます」
問題はこういうコメントになんとなくそういう気になってしまう議員がいること。 本当にそうなのか?とか他に財源はないのか?とか自分で検証、行動することが仕事なのに実際は「いいね」のボタンを押す頭数の役割しか果たしていない議員がいること。
「お金がないのだから自転車駐輪場の月額使用料を1500円から1700円に値上げをして市民の方に負担してもらうのはしょうがない」
と秦野市全体の財政がみえていない、みようともしない議員が雰囲気だけで政策を判断してしまうことの怖さ。
最近、話題になっている京都市長選挙の候補者である福山和人さんは京都市全体の予算のわずか1パーセント(約80億円)があればこれだけのことができますよというマニフェストを明確に示しています。内容もわかりやすく共感の持てるものです。
自分の頭を使ってきちんと考えられた「予算ありきの政策的提言」とはこういうことなのではないでしょうか?
政治家がよく口にする、ステレオタイプの「魅力ある街づくり」なんていうのは何も考えていないことを自ら認めていることに等しいと思うのですが、、、皆さんはどう思いますか?
パッと最近の想いを書きました。
話が飛んでいてよくわからない箇所があったらすみません。
グラフ(単位:千円)5,000,000は50億円
赤の棒グラフの部分が一般財源
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