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  • respectohadano

懐かしい未来

先日のブログ秦野の家で紹介した建築家・堀部安嗣(やすし)氏の文章に200%共感した(考えていることは、ほぼ一緒だった)ので、その一部を下記に掲載します。


次のグラフは日本の人口推移を表したものです。まるでジェットコースターに乗っているかのようです。私たちが生きている時代は歴史的にも過渡期にあり、これまでの急上昇から、一気に急降下してゆくことが高い確率で予想されます。これは人口のグラフですが、同時に建築、道路、土木といった人工物の数、あるいはエネルギー使用量、そして失った自然の量も比例しているでしょう。しかしこの先、人工物は人口の減少と連動して激減してゆくとは限りません。近い将来、人口が終戦時と同じレベルになっても、建築や道路の量が同じように減ることはないでしょう。ゆえに急上昇した時代に生み出された正の遺産はこれからの時代もしっかりと活かし、負の遺産は知恵によって正の遺産に変換してゆくことが必要です。産業遺構を観光地として蘇らせたり、車の通行がなくなった道路を人の憩いの場所に直してゆくようなことがますます重要になってくるでしょう。しかしそれでも活かせない人工物は積極的に取り壊してゆかなければなりません。そうしなければ国全体がゴーストタウンになってしまいます。急進的にいかないまでも漸進的に人工物を減らすことを心がけてゆくことが求められています。いずれにせよ、これ以上計画性のない人工物の増設や自然破壊は控えることを基本としなければなりません。(中略)


一方で、これからの時代は人工物の減少と連動させて失った自然をかつての姿に戻してゆけるチャンスと捉えることができないものでしょうか。自然を元の姿に戻すということが、生活の質の向上のためにも、町づくりの魅力のためにも、あるいは観光のためにも有意義になってくるのではないかと思います。それと経済効果が結びつく仕組みと実績をつくることができれば、風景と自然を元に戻すことは現実味を帯びてくるのではないでしょうか。人口が急増する以前の日本の風景は息をのむほど美しかったといいます。急増した人口の受け皿としてつくった人工物によって止むを得ず破壊した森や河川や海。それらが元の姿になったら、住宅もそれらとともにある情感豊かな姿に自然に戻ってゆくことができるかもしれません。それは豊かな人の記憶を育み、誇りある原風景を形成してゆくでしょう。


"蛙は自分が棲んでいる池の水を決して飲み干すことはしない"

これも先にふれたインディアンの言葉です。


懐かしい未来に向けていま、私たちが考えられること、できることはまだ残されています。




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