一般質問② 減少し続ける市税について
資料2
歳入決算額の推移
この10年間、歳入全体の額は、約150億円増えているにも関わらず
(コロナによる影響を差し引いたとしても、100億円以上は膨張)
自主財源である市税の割合は、年々低下
9年前 50%超え
現在 36・5%
自前のお金は減っているのに、毎年出費は増え、他人のお金に
依存している状態が年々、深刻化している
本市の自主財源比率(44・2%)は、県内16市中、
三浦市、横須賀市に次いでワースト3
資料3
令和3年度の歳入決算額の構成比
地方税(市税)、国庫支出金、地方債、都道府県支出金、地方消費税交付金
地方交付金、その他(使用料・手数料・ふるさと寄付金)
歳入の根幹=市税
資料4
秦野市の市税収入(個人市民税+固定資産税+都市計画税)の推移
歳入の根幹をなす市税は右肩下がり
これでは、持続可能な歳入・財政とは言えない
法人市民税を入れていない理由
1、歳入全体に占める額が小さいから
R3年度を例にすれば、市税約221億円のうち法人市民税の額は8・5億円
歳入全体に占める割合は3・8%
2、いくら努力しても、企業の業績に左右されるから
今日は歳入の根幹である市税の最も基礎的な部分、土台の話がしたい
質問①(財政課)
このままの状態(市税が右肩下がり)が続いた場合、本市はどうのような財政
状況に追い込まれるとお考えですか?
回答1(財政課)
本市は、現在のところ、地方交付税の交付団体であるため、市税収入が減少した場合、その一部は、普通交付税や臨時財政対策債で補われます。しかし、財源補填としての普通交付税の交付額や臨時財政対策債の発行額は、市税収入の減少分すべてではないことから、実質的な減少分の行政サービスは、引き下げざるを得ない状況になると考えています。
質問②(財政課)
引き下げざるを得ない行政サービスとは、具体的にどんなサービスですか?
回答2(財政課)
質問③(資産税課)
(市税の右肩下がりの)主な要因をどう分析されていますか?
回答3(資産税課)
まず、個人市民税の収入額については、長期的にみると緩やかな減少傾向にありますが、最近5年間では、新型感染症の影響を受けた令和3年度を除き、ほぼ横ばいの状況となっています。
個人市民税が減額傾向となっている主な要因としては、全国的に進行している少子高齢化が、本市においても進行しており、税収の担い手となる「生産者年齢」の人口が減少しているためで、今後も同様の傾向が続くと推測されています。
次に固定資産税については、固定資産である土地、家屋及び償却資産に対する課税で構成されています。家屋及び償却資産については、毎年の評価額の増減がほぼ均衡しているため、税収についても大きな増減はないものと考えています。
一方、土地については、リーマンショック以降一部工業地域を除き、市内の土地の価格の横ばいまたは、下落傾向が継続しております。
従って、全体として固定資産税の減少傾向は、不動産市場の動向を評価額に反映するため、市内の不動産土地取引における価格の低迷が、主な要因であります。
意見
市税収入をキープしていくための課題は明確
1、生産年齢(15歳~64歳)人口の増加
2、不動産鑑定価格の上昇
財政力指数がまだ「1」を超えていた2009年(H21年)と比べると
個人市民税 104億円→92億円(令和2年度) マイナス12億円
固定資産税 101億円→97億円(令和2年度) マイナス 4億円
個人市民税の減少カーブをいかに抑えられるのかが、最大の課題となる
質問④-1(財政課)
(自主財源をキープするための)今後の対策を教えてください。
回答4(財政課)
自主財源を確保するための今後の取組みですが、将来にわたって、安定的な行政サービスを提供できるように、移住・定住促進の取組による人口減少の抑制や企業誘致のほか、ふるさと寄附金、ネーミングライツの取組など、税外収入についても積極的に確保してまいります。
意見
移住・定住
企業誘致
ネーミングライツ(市長)
ふるさと寄付金
ネーミングライツ、ふるさと納税寄付金は、市税以外の自主財源
資料3
令和3年度の歳入決算額の構成比
使用料、手数料、寄付金は、市税以外の自主財源
全部合わせても、歳入全体の2%以下
歳入全体に占める割合は決して高くはない
南足柄市のふるさと寄付金が、一時この議会でも話題になっていたが、アサヒビールの工場は撤退。「持続可能性」という点で、疑問が残る
もっと根本に目を向けるべき
歳入の根幹である市税を増やすことに注力すべき
質問④-2(財政課)
市税をキープするための最大の課題は、個人市民税
個人市民税を増やすための対策として、最も有効だと思われる政策は
この4つの政策のうち、どれですか?
回答4−2(財政課)
移住・定住
既に成功事例もある
このシルバー民主主義全盛の時代に、公共事業や補助金バラマキ型の成長戦略から脱して
政策の柱を「こども」へ転換して、結果を出した自治体がある
資料5
明石市の市税収入(個人市民税+固定資産税+都市計画税)の推移
右肩上がり
資料4(本市の市税収入)と比較して、どっちが持続可能な財政なのかは一目瞭然
明石の市長である泉市長は、人口30万人規模の地方自治体が行う企業誘致による
財政的効果は、たかが知れているとして
(本市の歳入全体に占める法人市民税の割合も、わずか3・8%)
「高度経済成長を前提としたハード中心の古い施策」から「人に焦点を当てたソフト施策」へ転換(ハードからソフトへの「ギア・チェンジ」)
こどもに投資をすることで、定住人口増、交流人口増、出生数増、市税収入増、地域経済の向上と、まちに好循環を生み出した(「こどもの国はだの」)
資料6 本市の人口の推移
資料7 明石市の人口の推移
資料8 本市と明石市の出生数の比較
どちらが持続可能か?は一目瞭然
質問⑤
子育て世帯の移住・定住を図るという作戦は、本市の減り続ける市税収入に
対して、理にかなった対策だと考えられますが、どうですか?
回答
生産年齢人口の増加につながる
質問 ⑥
コロナ禍による影響で、都心を離れる若者が増え、本市の人口もわずかながら
R3年度には「転入超過」となるなど、本市の移住・定住政策にとって、またとない
”追い風”が今、吹いていると思うのですが?
回答
僕は一元的によその成功例を持ち出して、それを本市でもやれば、必ず成功する
なんて思っていない、しかし明石市と本市の地理的条件
明石市
神戸 30分
大阪 1時間
本市
新宿 1時間
質問 ⑦
大都市周辺のベッドタウンとしての共通の特徴を考えれば
明石の成功例は、本市にも大変参考になるのではないか?
明石の泉市長のすごいところは「学ぶ」「働く」の分野で無理を重ねたところで、周辺都市より抜きん出るのは簡単ではないとして、子育て世代の転入をターゲットとする代わりに、大学進学や就職による若者の市外流失を防ぐことを、ある意味、あきらめた
「学ぶ」「働く」は市外で、「暮らす」は明石市でとターゲットをさらに絞った
人は、そこに立派な都市計画道路があるからといって、秦野に移住してくるわけではない
自然豊かな住環境だったり、おいしい水だったり、安い不動産だったり、
地元産の安心できる小麦粉できたおいしいパン屋さんだったり、オーガニックな
学校給食だったり、当然だが、都内にはないものを求めて、人は移住してくる
市長はよく言っている
新東名高速道路の開通による本市の新たな発展!!
本市のイメージアップのための企業誘致!!
これって、受け入れる側の、ローカル側にいる人間の心理であって、移住者目線ではない
ローカルな人間にとっては、ただのガランとした農地であっても
都会の人間にとっては、そこがオアシスになる
「自然が豊富で、素晴らしい場所ですね」となる
戸川土地区画整理事業の産業利用促進ゾーン
あそこの土地(15ha)が、まさにその典型
そこのニーズを間違わない
質問 ⑧(政策部長)
子育て世帯のニーズに応えるべく、まずは彼らの声を聞いてみてはどうですか?
回答
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