1、現状認識・自覚症状
「2020年までにリーダー層の女性を30%にする」
これは2003年、当時の小泉政権が掲げた目標ですが、厚生労働省の2018年の調査
では、女性の管理職比率(課長級)は11.2%
10年で倍近くになったとはいえ、その歩みは世界標準から大きく後れをとっている
日本も改善には取り組んでいるが、その速度が他国よりも遅く、全然追いつけていない状況
資料1をご覧ください【秦野市(役職別)女性職員の割合】 高い役職に進むほど、全体に占める女性の割合が少なくなっている 質問1 この原因を何だとお考えですか? 回答1 課長級以上になると女性職員の割合が低くなることにつきましては、課長級となる職員が多い46歳以上の職員について、5歳ごとに分析しますと、50歳代前半(51~55歳)の女性管理職の割合が11.9%と低くなっています。このような偏りが生じた原因としては、単純に女性だからという理由が影響したものではなく、性別を問わず、個々の能力、実績、意欲などを総合的に判断して昇格が行われた結果であると考えております。 資料2、3、4をご覧ください【役職別・男女別の全体に占める割合】 質問2 この「ハの字」の状態(格差)を性別によるものではなく、個々の能力、実績、意欲に よるものだとおっしゃった。つまり、女性は個々の能力、実績、意欲が低いから、この結果になっている。改めまして、本当にそうお考えでしょうか?
回答2 意見
人は誰でもバイアス(偏り)を持っている
女性に対して、協調的で、愛想がいいことを期待するバイアスを持っている 仕事において、女性は「主張しない」ほうが部下や同僚として好まれる
資料5をご覧ください
(男性の場合)
積極的な発言・主張→「仕事ができる」と「感じが良い」は両立可能
(女性の場合)
「仕事ができる」と「感じが良い」の片方しか手に入らない
積極的な発言・主張→「感じが良くない」→「低評価につながり、昇格に響く」
→「あまり主張をしなくなる」→損失
女性は「能力」と「好感度」の二者択一を強いられるべきではないし、組織と社会は最良の人材を確保する機会を奪われるべきではない
「自分は違う、客観的な判断ができる」と思っている人ほど、採用の際に女性よりも男性を好む確率が高いことがわかってる
また、この資料の色使いに違和感を持たれた方もいるのではないか?(娘に指摘された)「男性は青」「女性は赤」というバイアスを持っている人にとって、この資料は理解する
のに少し時間がかかる
人は誰でもバイアスと無縁ではない 無意識だってこと
まずは無意識を自覚することが、この問題の解決への第一歩
前回のパワハラの件もそうだが、悩ましいのが、部課長世代(自分も含め)はパワハラ のような言葉が飛び交う職場、性差別的マネイジメントのある職場で若い時を過ごして きたということ しかし、自分が育った時代の常識はいつまでも通用しない
「パワハラなんて、そんなこと言ったら管理職が何も言えなくなってしまう」
帰ってくる答えに、世間との感覚のズレ、この問題の根深さを感じる
要は、自覚症状すらないのでは?と思ってしまう
結局、強者の論理、パワハラもジェンダーに関しても、、、管理職になった男性職員(強者)にとって都合の良かった〝やり方〟というのは、もしかしたら、他の誰か(弱者)の犠牲の上に成り立っているのかもしれないという他者への想像力の欠如
いじめ、パワハラ、人種差別、ジェンダー・ギャップ、LGBTQ、自分がマイノリティになったことのある人は、他者への想像力を働かせやすい
自分の経験を振り返っても、僕のブラジルのスラム街での日課は「ジャッキーチェン」と呼ばれることだった。やっぱりこうした人種的なマイノリティとしての経験があって、他者への想像力がより働くようになった
これからの多様性が求められていく社会において、このマイノリティへの共感能力は重要
共感能力、英語でいったらempathy、直訳すると「他者の感情や経験などを理解する能力」
つまり、empathyは、Ability(能力)
正直、僕はここにいらっしゃる部長の方々のempathy能力にはあまり期待していない
なぜなら、自覚症状すらない人に何を言っても無駄だと思うから
資料6をご覧ください【秦野市の最高意思決定機関である本会議場での座席表】
この状態を、女性の能力や意欲が低いからだとおっしゃるような、自覚症状すらない人のempathy能力に期待する方がおかしい
それじゃどうすればいいのか?順に追って話していきたいと思います
資料1
資料2
資料3
資料4
資料5
資料6
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