まず2月16日付ヤフーの記事をご覧ください。
南足柄のアサヒビール工場閉鎖
地元経済や市財政どうなる
戸川土地区画整理事業(46億円)の賛否を問う際、企業誘致の成功例として、賛成の議員は南足柄のアサヒビール工場の例をよくあげていました。そこで秦野市議会会議録検索に「アサヒビール」という単語を入れて検索してみると、今回の工場について直接言及している3人の議員の会議録が見つかりました。
今の政治家に求められるのは、本質を見抜く力と大局観の錬成です。
相原學議員
ここで、1点紹介したいのですけれども、先ほど総務部長も少しお話になったのですが、9月16日付朝日新聞ですけれども、南足柄市、ふるさと納税1位躍進という報道がありました。これは、2019年のふるさと納税で、南足柄市への寄附額が、前年度の8倍の約27億円に増額したと。県内1位に躍り出たそうです。理由は、南足柄市内のアサヒビール神奈川工場が、丹沢山系の水を利用して製造しているビールを返礼品として加えたということです。これで、南足柄市としてはこのふるさと納税の寄附額の約5割が歳入として入ってくる。当面の財政は安定を取り戻したと述べています。大変羨ましいと思います、私も。思えば昨年7月の大手飲料水メーカーの撤退、本当に悔やまれますね、これは。
いかによい施策であっても、財源がなければ何もできないんですよ。市民に対しても何もできません。また、投資するには優先順位がございます。まずは定住の促進や雇用の創出、それから、地域経済の活性化といった好循環を生み出すために、投資すべきところには投資する。これはよく市長も言っておられて、私もそのとおりだなと思っています。スマートインターチェンジが開設されるこの時期が、やっぱり企業誘致といったものに投資すべきときだなと私も思っているんですよ。ですから、先ほど政策部長も、コロナ禍の中の財政の状態をお話しいただきました。今後、非常に戸川土地区画整理準備組合や事務局の市だけでなく、地元、私も地元の議員の立場からも、事業を推進するためにどんな協力ができるのか、また、地域による意見や要望を踏まえて産業利用促進ゾーンへの企業誘致が実現するような、どんな支援ができるのかというようなことを、スマートインターチェンジを生かしたまちづくりを、北地区の皆様、そして秦野市の市民の皆様と共に取り組んでいただくよう要望しまして、この質問を終わります。
露木順三議員
それで、中小零細企業者にしたって、その大企業がもう1社来ます。来て、本当に中小零細企業者にも響く、影響を及ぼすような企業かどうかですよ。私は、飲料メーカー1社が来たって、市内の中小企業者がそれを請け負ってやるような業種はないと思います。そういう考えで言えば、そうではない企業もやっぱり選択肢に入れなくてはいけないと思うのです。ただ単に雇用の創出とか、雇用の創出も100人行くかどうかではないのではないでしょうか。アサヒビール神奈川工場には私も行きましたけれども、ほとんど自動でやってしまう。雇用創出もほとんど考えられない。雇用の創出を秦野名水の利活用のメリットと言うのでしたら、先にそういうことを住民に対して明確にするべきです。まして、飲料メーカーの揚水、どれくらい揚水するのかも含めて全部、資料公開をして、皆さんで議論して、その中で合意を図っていく、それが私は必要だと思います。時間も来ましたから、市長に対しては、とにかくもっと住民に対して寄り添っていただいて、お話し合いをとっていただく、そうお願いして、終わりたいと思います。
神倉寛明議員
例えば、環境に特化した、合致した企業、お隣、南足柄市の方に行ってしまったようですけれども、アサヒビールの神奈川工場など、また、飲料水、天然水を活用した企業、そういったものを秦野市から発信をして、来てもらうようなことをしていかなければいけないと思います。
今回の工場の閉鎖はビールの消費の減少も原因となっているようですが、伊藤議員の大局観の正しさには驚いています。