「野菜が乗客となり、バスのように、あいのりで運ぶ」やさいバスが注目されている。
やさいバスは地産地消の流通モデル。その仕組みは
①地域の飲食店などの買い手は、欲しい野菜をスマホで発注。 ②生産者はスマホで、発注内容を確認し、受注し、もぎたての野菜を近くのバス停へ。 ③それを野菜バスがピックアップ。 ④買い手は、最寄りのバス停で降りた野菜を受け取る。
地位域内のバス停を「一筆書き」で回り、集荷と配荷を同時に行うことでとれたての新鮮な野菜をその日のうちに流通させる仕組み。
この国の抱える農業界の流通問題。 戦後、限られた食糧を全国各地に届けるべく確立されたハブ&スポーク流通。
一度大都市にものを集め、それを地方へ分配する。
問題は時間とコストであり、鮮度が命の野菜が隣町に届くのに4日かかることもしばしばあるという。
農家→農協→市場(卸売→仲卸)→小売→消費者 安く買い叩いて、高く売るシステム。 これまでのシステムでは、大きな流通コストがかかってしまう。
流通コストは、売上げのコストの6割にも達するという。 つまり、1個100円で売れたトマトの利益はたったの40円にも満たない。
利益率は40%以下。
さらに、これまでのシステムは熟し過ぎを避けるため(配荷に時間がかかるため)、泣く泣く早めの収穫が前提。当然、野菜の味も栄養もおちる。
(木になっているときに完熟させた方が、栄養も味もそのは「差」は歴然とのこと)
やさいバスは物流コストを激減。 農家の利益率は85パーセント以上で、手取りはおよそ2倍になるという。さらに値付けも自分でできるという。(価格は農家が決める)
「地産地消の推進」「CO2排出の抑制」「稼げる農業」を実現するには、物流が最重要ポイント。
静岡県でスタートし今や全国からひっぱりだこの「やさいバス」。
https://vegibus.com
これまでの常識だった大量輸送・大量消費ではなく、「少しずつ、それぞれに最適な量」を運ぶ小さな流通が注目されている。
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