まもなく9月議会が始まります。9月議会は決算議会。
前年度(令和2年度)の予算に基づいて、適正なお金の使われ方がされたのか?
または期待した効果があげられたのか?などをチェック・承認する議会です。
下記に新型コロナウイルスと予算・決算の関係を時系列で示してみました。
令和2年2月 中国武漢で新型コロナウイルス発生
令和2年3月 令和2年度予算の承認
令和2年9月 令和元年度決算の承認
令和3年3月 令和3年度予算の承認
令和3年9月 令和2年度決算の承認
ここで何が言いたいのかというと、今回の9月議会は、コロナの影響をもろに受けた初めての決算(歳入・歳出)であるということ。
歳入のどの項目が減ったのか?
歳出のどの項目が増えたのか?
などいろいろチェックポイントはあるかと思います。
しかし、今回は令和2年度に補正予算として行なったコロナ対策を(財源の話も含め)見てみたいと思います。
添付の表を見る前に、全体の話。
①令和2年度中に行なった補正予算の合計額は、約206億円
②そのうち感染症対策として行なった補正予算の合計額は、約195億円
③この195億円の財源の内訳は下記の通り。
国 約189億円
県 約1.4億円
市 約4.5億円
令和2年度中に行われたコロナ対策の財源の約97%は国のお金であり、約83%は市民一人当たりに10万円を支給した特別定額給付金給付事業費及びその事務費補助金の約162億円。秦野市自らが出したお金は、全体の約2.3%の約 4.5億円です。
添付の表を見てください。【単位:千円】
どうでしょうか?
全部で70のコロナ対策。
1、例えば17番の「水道基本料金全額・従量料金10%を減額する企業会計を補助(1億1千万円)」は市民の方から手続き等の煩わしさもなく良かったという声が届いております。
2、また地元経済の活性化策として
キャッシュバックキャンペーン(6千万円)
プレミア付商品券(2億6千万円)
食事や買い物に対するクーポン券(2億5千万円)
のうち、どれが最も効果があったのか?
3、空気清浄機はコロナ対策として、空気感染などの点で本当に有効なのか?
などなど、反省・評価が必要です。
そして、それを今後のコロナ対策(令和4年度予算や補正予算)に活かされなければならない。
議会等でPDCAサイクルの重要性など、口では散々言われています。
(PDCAサイクルとはPlan(計画)→ Do(実行)→ Check(評価)→ Act(改善)の4段階を繰り返して業務を継続的に改善する方法)
しかし、それが実際に行われているのかというと、NO。
「予算をいかに自分のところに多く引っ張ってこれるのか」
が行政マンにとっては重要であり、検証・反省をひたすら嫌がる。
そして、効果のでなかったものについては、隠そうとする。
それではいつまで経っても、弱小野球部のようなものです。
(逆に良かったと思えるお金の使い方は称賛されるべき)
僕は議員になって以来、「財政の見える化」を訴えてきました。
「皆さんのお金をどう使い、どういう効果を上げたのか」
市民にわかりやすく説明する義務がある。
それがお金を授かっている者の最低限のマナーであると考えます。
しかし、今の秦野市はその説明責任を果たしていない。(年2回の広報だけでは不十分)
そして、市民もそれを追求しようとしない。
財政民主主義
まずは、市民の一人ひとりが今回のコロナ対策の評価・採点から始めてみるのはどうでしょうか?
(注)添付の一覧表の単位は【千円】
Comments