⑥教員の人材不足の問題
資料13をご覧ください 神奈川県教員採用試験倍率の推移 倍率は下がってきているとはいえ「1倍を切った」わけではない この業界「倍率が3倍を切ると、質が保てなくなる」と言われているそうだが 神奈川県の場合、まだ3倍はキープ 正規雇用の先生は、今のところ、まだギリギリ足りている
ポイントはいま不足しているのは非正規雇用の先生だ、ということ
(質問7)
非正規雇用教員が不足する最大の原因は何だとお考えですか?
(回答7)
大量退職による新規採用数の増加傾向が続く中で、教員志望者は減少し、以前と違い
採用試験に落ちた人が不安定な非正規職員を行いながら教員を目指さなくなって
きていることも大きな要因とみております。
「非正規への需要が高まった」こともその理由にあげられる 資料14をご覧ください 市内小・中学校の非正規教職員率の推移 全国的には10年前の約1.5倍に増加したと言われている 平均すると、教職員全体の16.3% 秦野市の非正規率も大体そのぐらい このきっかけは、小泉政権下の地方分権改革 二つ ①2004年、義務教育費国庫負担制度に「総額裁量制」の導入 これによって、国から教職員の人件費に使いなさいと渡されるお金の、 総額を超えない範囲内であれば、自治体の自由裁量で教職員の 「給与」、「正規・非正規」、「数」を地方自治体が自由に決定できる ようになった ②2006年、国庫負担の負担比率が二分の一から三分の一に切り下げられ、 減額分は都道府県に地方交付税として税源移譲されることになった これによって、地方教育財政はさらにひっ迫 人件費の安い非正規雇用が増えた 仕事の内容は正規雇用とほぼ同じ それなのに、正規に比べて、生涯給与差は、3,500万円くらい安く 退職手当などを含めると、1億円くらいの差がつく 正規を2人雇うなら、非正規を3人雇った方がよいという発想ですよね ポイントはいま不足しているのは非正規雇用の先生、その原因は
ベビーブーム時に大量に採用された層が2000年以降に大量退職 →それ以降、正規になりやすくなった →それで、非正規の数は減った →と同時に、予算の関係から、人件費の安い非正規への需要が高まった 非正規、臨時的任用職員のほとんどは、採用試験に落ちた、「不本意」臨時的任用職員 その人たちが、フルタイムと同じ業務を、試験勉強をしながら、しかも残業代ももらえず、 ブラックな環境で働いている はっきり言って ここが一番ブラック 先ほどの執行部のご答弁 「不安定な非正規職員を行いながら教員を目指さなくなってきている」 <R3年度>市内小中学校で働く臨時的任用職員の人数 小学校 臨時的任用職員 66人 中学校 臨時的任用職員 45人 まずはここの層の救済が将来の人材確保のためにもマスト 正規だけではなく、この臨時的任用職員にせめて残業代だけでも払うべき 資料15をご覧ください 教員の人材不足に陥るまでの流れ 「予算がない」→だから「非正規」、しかも十分な数ではない →それは「労働環境の悪化」を呼び→その結果「人材不足」に陥る この問題も長年放置されると、いつの間にか 「予算をつけたとしても、人材がいない」に変わってしまう そもそもは、予算がないことから始めっている問題 まずは予算をつけて、この悪い流れを断ち切らなければならない」 リミットは「教員採用試験の倍率が3倍を切る」まで 国がやらないなら、市町村レベルでやれることに集中する 市費で正規だけではなく、臨時的任用職員にせめて残業代だけでも払う



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